国語力がつく読書案内『アンダーグラウンド』村上春樹
- クローネ学園

- 2025年11月5日
- 読了時間: 3分

おすすめ学年:小学5年生〜大人
今回は、村上春樹さんのノンフィクション大作『アンダーグラウンド』をご紹介します。
中学・高校入試で出題される作品ではありません。けれども、読書を通して様々な擬似体験をしたり、知識を増やすことで深い文章読解につながります。とても分厚い本ですが、ぜひ読んでもらいたいです。
🚇 『アンダーグラウンド』:誰もが知る、誰も知らない物語
💥 「もしも」じゃなく、「本当に」起きたこと
キミたちは、1995年3月20日の朝、東京の地下鉄で何が起こったかを知っていますか?
小説家・村上春樹が書いたこの『アンダーグラウンド』は、フィクション(架空の話)ではありません。あれからもう何十年も経つけれど、私たちの社会を一瞬で凍りつかせた地下鉄サリン事件を、徹底的に掘り起こしたノンフィクション(実際に起こった話)です。
でも、これは単なる事件の記録ではありません。この本が特別で、今、キミたちに読んでほしい理由は、「普通の人々」の物語だからです。
👤 主人公は「あなた」かもしれない
朝、いつもの満員電車に揺られ、ヘッドフォンで音楽を聴きながら、学校やバイト、会社に向かっていた人々。彼ら、彼女らは、事件の被害者、目撃者、そして救助者になりました。
村上春樹は、この本で60人以上の証言を集めています。
「いつもと違う車両に乗っていたら、急に目が痛くなった」という通学途中の女子高生。
「倒れている人を助けたけれど、自分も体調を崩した」という普通の会社員。
「事件のことなんて知らない。ただ仕事に行きたかっただけだ」というホームの駅員。
彼らの証言は、どれも飾りがなく、リアルで生々しい。それは、特別な誰かの物語ではなく、いつか満員電車に乗るかもしれないキミ自身の物語として迫ってきます。
❓ なぜ、世界はこんなにも「あいまい」なのか?
事件から時間を置いた今、この本を読む意味は何でしょうか?
それは、社会の「見えない亀裂」について考えることです。事件を起こした側の「理屈」と、被害にあった側の「日常」。その間にある大きな溝は、今の社会にも形を変えて存在しています。
なぜ、人々は「特別な誰か」を求め、盲目的に信じてしまうのか?
なぜ、私たちの「日常」はこんなにも簡単に壊れてしまうのか?
この本は、明確な答えをくれません。しかし、読むことでキミの心の中に、社会を見るための新しい視点と批判的に物事を考える力が生まれるはずです。
キミが生きるこの世界を、少しでも深く理解するために。『アンダーグラウンド』は、重いけれど、未来を生きるために避けて通れない一冊です。
この本を読んだら、キミはきっと、次に地下鉄や電車に乗るとき、周囲を見渡す目が変わるはずです。
💡 読書経験としてのおすすめ
社会の現実に深く向き合う題材として、小論文や面接のテーマとして非常に重要です。この本を読むことで得られる「社会に対する多角的な視点」は、大学入試やその後の学びで必ず役に立ちます。
最近新しく読んだ作品、あらためて読み直した作品を紹介しています。
📚 国語の成績もアップする読書の魔法
読解問題を解き終わったら、ぜひ図書館や書店へ行ってみましょう。あなたが読解問題で出会った作品の元の本を探してみてください。
読書は、あなたの「言葉の力」を鍛える最高のトレーニングです。
知らない言葉に出会うから、語彙が増える。
複雑な状況を読み解くから、論理的な思考力が磨かれる。
たくさんの感情を知るから、人の気持ちを深く想像できるようになる。
物語の続きを夢中で読んでいるうちに、いつの間にかあなたの国語の成績も上がっているはずです。読解問題で出会った素晴らしい作品たちを、ぜひ「友達」にして、一生モノの読書の楽しさを見つけてくださいね!




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